【日帰り可能】白川郷・五箇山巡り【旅行レポート】

白川郷 旅行

田舎の夏を堪能したいと思った。失われた青春はいつだって夏にある。それが山々が連なる風景ならより青く煌めくだろう。

そう田舎の夏というのは大人が青春を追悼するためのコンテンツなのだ。

決して白川郷がひぐらしの鳴く頃の聖地だからという理由ではない。白川郷と富山の夏を純粋に堪能したいだけであるので誤解はしないでいただきたい。

白川郷と富山の夏を堪能したい人に是非一読を。



白川郷・五箇山までのアクセス

白川郷の正式名称「白川郷・五箇山の合掌造り集落」と言い、岐阜県と富山県に連なった世界遺産である。ということで、岐阜市内よりも富山のほうが白川郷に近い。そのため初日は白川郷に向かうため、夜行バスで東京から高岡市に移動。その後は高岡市から世界遺産バスを使い白川郷に(世界遺産バスについては後述)向かった。

位置関係は高岡市→五箇山(相倉・菅沼)→白川郷→岐阜市内と想像してもらうといいだろう。高岡市から白川郷まで世界遺産バスで約2時間と意外と近いので、「白川郷・五箇山の合掌造り集落」を1日で見て回ることができる。

また五箇山は一つの集落ではなく「菅沼合掌造り集落」と「相倉合掌造り集落」の二つの集落から形成される。

白川郷と五箇山の違いは観光地化されているかである。観光地として有名な白川郷と比べて、五箇山は観光地化が進んでおらず昔ながらの情景を楽しめる。白川郷から菅沼は車で40分、菅沼から相倉は車で10分なので喧騒を忘れて田舎の夏を楽しみたい方は五箇山にも足を伸ばすといいだろう。

私は、高岡市→白川郷→菅沼→(上梨で泊まり)→相倉→高岡市→富山市の順路とした。

世界遺産バス「五箇山・白川郷フリー切符」

白川郷から富山県高岡市までを繋いでいるのが加越能バスの世界遺産バスである。チケットは種類があるが、五箇山・白川郷フリーきっぷであれば大人3,500円。発券から2日間は高岡市⇄白川郷の往復が何度でも乗り降りができる。1枚買えば白川郷と五箇山をすべて見て回れるのでバスユーザーは世界遺産バス一択とも言える。

白川郷

白川郷
住所岐阜県大野郡白川村荻町
営業時間8:00~17:00
電話番号05769-6-1013(白川郷観光協会)

高岡市から岐阜県大野郡白川村の荻町地区にある白川郷に到着する。

バス停を降りると白川郷の特徴である合掌づくりが目にはいった。合掌づくりは45度から60度までの急勾配な屋根を特徴とする日本の建築様式。合掌するように丸太を組むことからそう呼ばれている。

また白川郷は現在もそこで暮らしている住民がいる集落であるため、深夜の騒音やポイ捨てなど決してしてはいけない。

もちろん、いくつかの合掌造りは展示用とされ公開しているので見学は可能。合掌造りの内部や各家庭ごとの生活を学ことができるので是非見学しよう。ただし、各家ごとに600円ほど入場料が必要であり、合掌造りの建築様式は基本一緒なので興味がある住宅だけでもいいだろう。

集落を散策。遠い山々に青い空、そこにひまわりの差し色。水路の水はひんやりと冷たい。そうだこれは夢にまで見た夏の情景だ。

−−−ふと学生自体のことが思い出す。

勉強のことなど何も覚えていない。暑いなか自転車を漕いで通った通学路。辛かった部活。友人とふざけた帰宅路。そして大会に優勝できず飲み込んだ淡い恋心、だ。

夏はそのような過去を振り返しては蜃気楼のように消してゆく。田舎に嫌気がさして都会にいった彼女は、今年子供をつれて地元に戻ってきたらしい。−−−

まあ、そんな過去はないのだが。

私は帰宅部で、駐輪場が混まない様に急いで帰っていたし、ドラマの再放送を見るのに命をかけていた。

さてさて、白川郷を散策しているとアニメのキャラクターを発見。けしからん。まったく興味はないが折角なので写真を撮ろう。鷹野三四と入江 京介というキャラクターというのだな。なんのキャラクターかはわからないが、この2人にはウイルスや秘密部隊に負けず末長く生きてほしいものである。おじいさんの研究も大切だが、自分の未来も大切に。

白川郷集落はそれほど広くないので、流し見なら1時間もあれば十分である。次の五箇山に食事処があるのか不明だったため、ここで昼食をとることにした。結果としてこれは正解だった。

私は飛騨牛の朴葉焼きを選択。いまや全国の料亭で一品として提供される朴葉焼きだが、もとは飛騨高山地方に伝わる郷土料理である。朴葉の上にキノコや野菜、肉などを置き、味噌と一緒に焼いたものだ。味噌は甘めに味付けされていてご飯がすすむ。飛騨牛の感想は言わずもがななので割愛。やっぱ高い肉ってうめえわ。

昼食後にお土産やに行くと、白川郷のマスコットキャラクター「さるぼぼ」を発見。さるぼぼは白川郷のある岐阜県飛騨地方で安産や無病息災を祈願して作られる人形である。さるぼぼには顔がない。これは楽しいときも悲しいときも寄り添ってくれるように見えるようされている。ちなみにキティちゃんに口がないのも同じ理由である。キティちゃんはさるぼぼをリスペクトしていたのか…。

とはいえ、お菓子のパッケージには小さな子に配慮したのか顔がかかれたさるぼぼもいた。キティちゃんが受け入れられて、さるぼぼが受け入れられないなんてなんとも無慈悲なり。

白川郷を満喫したところで、世界遺産バスで富山五箇山に向かう。

五箇山

五箇山は観光地化が進んでいないので昔ながらの情景を楽しむことができる。だが、五箇山はお土産屋さんとお食事処は1〜2件ほどなので不安な人は白川郷で食事やお土産と考えておくと良いだろう。

菅沼合掌造り集落

菅沼合掌造り集落
住所富山県南砺市菅沼587
営業時間4月~11月 8:00~17:00
12月~3月 9:00~16:00
電話番号0763-67-3008(菅沼世界遺産保存組合)

白川郷から菅沼集落に到着。白川郷よりも家屋が少なく小さな集落であった。

先に言い訳をさせていただこう。

この旅行に行ったのは数年前である。そのため写真から必死に記憶を引っ張り出してこのレポートを書いている。菅沼で昔ながらの風景を堪能した覚えはある、が具体的な記憶はない。

とはいえ「そう田舎の夏というのは大人が青春を追悼するためのコンテンツなのだ。」とか、大きな書き出しをしたのだから何か捻り出さねばなるまい。

−−−そうだ、階段を登った先に集落を見回せる景観の良いところがあった。そう、そこで撮ったのがこの写真だ。どうだ!想像しているような田舎の夏だろう。ぐうの音もでないのではないだろうか?

この写真を見ているとなにか他にも思い出せそうな記憶がある。

そうそう、階段を登った先に写真を撮ろうとしている家族がいた。娘さんがどうやら自撮り棒もなく苦戦していたようだ。

折角の家族旅行だからと私はその家族に「写真を撮りましょうか?」と声をかけた。家族は唐突な申し出に困惑した表情していたが、まもなくそのスマホが私の手に渡された。

私は「はいチーズ」などどありきたりな声をかける。菅沼集落が写っていないような気がしたが、旅の写真などどこに行ったかではなく誰といったかである。この際、背景などあまり重要ではないと自分を納得させた。

2枚ほど写真をとり、彼女の手にスマホを返す。私は善行の優越感に浸りながら、自分用の写真を数枚とりその場をあとにする。

その後、何気なしに振り返るとその家族は写真を撮り直していたのが見えた。

その時はたくさん写真を撮るのだな、と思ったのだがいまになって考えてみると、「写真を撮りましょうか?(ニチャ)」と急に声をかけられて大層不気味だったのではないか……?しかも菅沼集落がきちんと撮れていない。きっと、だから撮り直したのだ。

ああああああ。記憶に蓋をするのだ。これは思い出してはいけない。

申し訳ない、菅沼の記憶は思い出せない。その代わり写真を置いておくことにしよう。菅沼集落は流し見で30分、じっくり見て1時間ほどである。

相倉合掌造り集落

さて気を取り直して相倉合掌造り集落を紹介しよう。

相倉合掌造り集落
住所富山県南砺市相倉611
営業時間8:30~17:00
電話番号0763-66-2123(世界遺産相倉合掌造り集落保存財団)

相倉も菅沼と同様に白川郷よりも小さな集落である。こちらも菅沼同様に流し見で30分、じっくり見て1時間ほどである。

白川郷と同様に散策していると天狗の足跡を発見。手がすっぽりと収まるほどの大きさである。となれば、天狗の足のサイズは30センチくらいか。

合掌造りの原型を発見。なんか愛知万博のあいつに似ているな。近年(昭和?)まで人が住んでいたと看板に記載があったと思う。(覚えている人、コメントに残してくれると嬉しい。)

ここのお食事処で豆腐と栃餅を食べた。栃餅が非常に私好みの味であったのを覚えている。お土産に買って帰りたいと思い店員さんに尋ねたのだがトチの実がとれない?ためお土産用には販売していないんだとか。残念。

食事を終えバスを待っていると大きなうりを発見。300円でこの大きさだなんて、なーーんてお得なんでしょう。買って帰りたかったが、次の旅程に差し障る気しかしなかったので断念した。

そんなうちにバスが到着したので、私は相倉合掌造り集落をあとにした。

あばよ、五箇山。

以上が私の白川郷・五箇山レポートである。二日目の富山旅行編は下記の記事にまとめている。



まとめ

私には一緒に戦った部活の友はいないし、ポカリスエットを渡してくれるマネージャーもいなかった。もっと何かに全力を打ち込んでいたならと思う。

ただし、何かを始めるには遅いなんてことはない。努力をしていけば、それがいつか夏の思い出へと変わり煌めき出すことだろう。

まあ、青春を謳歌したやつって要領いいから社会に出ても結果残すんだけどね。別に泣いてなんてないんだから。

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